漫画「最遊記」の結末｜最終回ネタバレと感想・考察

最終回は、作中でとても人気の高い「カミサマ編」のクライマックスです。

カミサマというより、悟浄の心にスポットが当っている熱くもあり、哀しくもあるストーリーです。

作中で初めての絶対的な敗北を経験した三蔵一行。

中でも三蔵は重傷を負わされ、息はあるものの昏睡状態になってしまいます。

敗北を味わっただけでなく、大切な魔天経文まで奪われてしまった三蔵は意識を取り戻しても荒れに荒れてしまいます。

仲間の悟浄や八戒もボロボロな上に、三蔵の気持ちを分かるだけに、そんな状態の三蔵に強く言うことができません。

身体的、精神的ダメージが深く、心もバラバラになっていってしまいそうな三蔵一行を救ったのは、1番年下の悟空でした。

悟空は、1番に自らを建て直し、悟空なりのやり方を模索し、三蔵達の戦意と心の繋がりを取り戻させ、カミサマに再戦を挑みます。

カミサマは、幾度も三蔵一行の結束をバラバラにしようと、あの手この手で攻撃を仕掛けてきますが、悟空がもう一度結んだ4人の結束は解けることなく、強力なチームワークでついにカミサマを下します。

カミサマの死をきっかけに崩れゆくカミサマの城。

カミサマ自身もボロボロで、ここまでの命だ、と諦めますが、悟浄はカミサマを助けようと手を取ります。

しかし、カミサマはこれを拒否します。

「かっこいいじゃん」というセリフを残し、崩れゆく城の中で、どこからか現れたカミサマが「先生」と慕う人物・ニイ博士(烏哭三蔵法師)に、「カミサマ？そんな物いないんじゃないかな」と冷たく突き放され、カミサマはこの世を去ります。

崩れる城から脱出した悟空達はもちろん、ボロボロのヘトヘトなのですが「こんなところで止まってる暇はねぇ。西へ向かうぞ。」という三蔵のセリフで、旅の目的を思い出すようにジープへと乗り込み、また西へと旅立ちます。